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柴本 泰照; 与能本 泰介; 久木田 豊; 辻 義之*; 玉置 昌義*
Journal of Nuclear Science and Technology, 33(9), p.703 - 711, 1996/09
被引用回数:2 パーセンタイル:24.74(Nuclear Science & Technology)PIUS型炉では、通常運転時に、高温の一次系水と低温のポイズン系の間に形成される冷暖界面を安定に保持する必要がある。界面の位置は、静水頭差と一次系ループライザー部の流動圧損とのバランスによって決まるため、一次系ポンプの回転数は、この圧力バランスを保つように制御される。筆者らはこれまでに、ポンプ回転数の微小変動に対する界面位置の応答を、PIUS型炉を模擬した装置を用いて実験的に把握してきた。本論文ではこれを解析的に導き、実験結果との比較を行うとともに、応答遅れの主原因を探る。解析結果は実験データと良好な一致を示した。また、遅れの原因は、ポイズン系流量の慣性力の影響が支配的であることがわかった。
羽賀 勝洋; 田坂 完二*; 久木田 豊
Journal of Nuclear Science and Technology, 32(9), p.846 - 854, 1995/09
被引用回数:4 パーセンタイル:43.23(Nuclear Science & Technology)PIUS型炉では通常運転時に高温の一次系と低温のポイズン系の間に生ずる冷暖界面を密度ロック内に安定な状態で維持しなければならない。そのために、下部密度ロック内の温度分布を利用して一次系循環ポンプをフィードバック制御する方法(以下 温度制御と略す。)が検証され、その有効性が確かめられてきた。特にこの方法では、炉が完全に停止している状態、つまり炉内が均一温度で一次系とポイズン系の間に温度差の無い状態から炉心を立ち上げる場合には、制御を有効に働かせる立ち上げ方法が重要である。本研究では一次系とポイズン系の間で2Cという小さな温度差でも温度制御は有効に働き、炉心立ち上げが可能であることを確認した。又、一次系循環ポンプの出口に補助ヒータを設置し、これを使って一次系とポイズン系に温度差を付けることにより、温度制御のみによって炉内温度均一の状態から炉心を立ち上げることができた。
田坂 完二*; 玉置 昌義*; 羽賀 勝洋*; 安濃田 良成; 村田 秀男; 久木田 豊
Proc. of the 4th Int. Topical Meeting on Nuclear Thermal Hydraulics,Operations and Safety,Vol. 2, 0, p.38.A.1 - 38.A.6, 1994/00
PIUS型固有安全炉において、定常運転時の安全性と異常時での安全性を両立させる事が重要である。これまでの研究で、下部密度ロックにおける密度界面を安定に保つように、1次系ポンプ回転数をフィードバック制御することによって、安全性と安定性の両立が確保されることを明らかにした。本報告では、特に炉の立ち上げ時における下部密度ロック中心温度による循環ポンプ回転数制御の有効性を調べるため、PIUS炉を原理的に模擬した実験装置により、大気圧下の実験を行った。実験の結果、制御開始時に1次系とポイズン系の温度差がわずかでもついていれば、制御が可能であるが、全く温度差の無い状態からは制御が困難であることがわかった。しかし、ポンプ出口にヒータを付加するような工夫をすれば、どの様な状態からも本制御方法による立上げが可能である。
田坂 完二*; 玉置 昌義*; 今井 聡*; I.D.Irianto*; 辻 義之*; 久木田 豊
7th Int. Conf. on Emerging Nuclear Energy Systems; ICENES 93, 0, p.287 - 292, 1993/00
PIUS型原子炉では、1次系と高濃度ボロン水タンクが、安定な密度成層を介して常時接触しており、異常時には圧力バランスがくずれてボロン水が1次系に流入することにより、原子炉が受動的に停止する。上記の密度成層が生る箇所を密度ロックとよぶ。本研究では、通常運転時に密度界面を一定位置に安定に制御する手段として、密度ロックにおける流量または温度により冷却材循環ポンプ速度を制御する方法を提案し、小型低圧の実験装置により模擬実験を行い、起動時を含む通常運転時にこのような制御が有効であることを確認した。
田坂 完二*; 羽賀 勝洋*; 玉置 昌義*; 村田 秀男; 安濃田 良成; 久木田 豊
Proc. of the 2nd ASME/JSME Nuclear Engineering, p.301 - 306, 1993/00
PIUS型固有安全炉において、定常運転時の安全性と異常時での安全性を両立させることが重要である。これまでの研究で、下部密度ロックにおける密度界面を安定に保つように、1次系ポンプ回転数をフィードバック制御することによって、安全性と安定性の両立が確保されることを明らかにした。本報告では、特に炉の立ち上げ時における下部密度ロック中心温度による循環ポンプ回転数制御の有効性を調べるため、PIUS炉を原理的に模擬した実験装置により、大気圧下の実験を行った。実験の結果、制御開始時に1次系とポイズン系の温度差がわずかでもついていれば、制御が可能であるが、全く温度差の無い状態からは制御が困難であることがわかった。しかし、ポンプ出口にヒータを付加するような工夫をすれば、どの様な状態からも本制御方法による立上げが可能である。
田坂 完二*; 玉置 昌義*; 今井 聡*; 纐纈 英年*; 安濃田 良成; 村田 秀男; 久木田 豊
Journal of Nuclear Science and Technology, 29(12), p.1152 - 1161, 1992/12
PIUS型炉は、一次系全体が低温のボロン水タンク内に納められており、上下2箇所の密度ロックにおいて、一次系とボロン水が接している。通常運転時には、一次系とボロン水の水頭差と炉心流動圧損が釣り合っているが、事故時には、このバランスが崩れ、ボロン水が一次系に流入し、炉が停止する。この炉停止機構は、静的安全性という点では優れているものの、安定性に問題がある。筆者らは、これまで、下部密度ロック内の密度境界を安定化させる方法として、下部密度ロック上下差圧を基に、主循環ポンプの回転数を自動制御することを提案してきた。本報は、さらに実用的な方法として、下部密度ロツクの中央温度を基準とした主循環ポンプの回転数制御を提唱し、その有効性を実験によって確認した。
田坂 完二*; 今井 聡*; 正岡 久和*; I.D.Irianto*; 纐纈 英年*; 正置 昌義*; 安濃田 良成; 村田 秀男; 久木田 豊
Proc. of the Int. Conf. on Design and Safety of Advanced Nuclear Power Plants,Vol. 2, p.17.6-1 - 17.6-6, 1992/00
固有安全軽水炉の一種であるPIUS炉は、1次系全体が低温のボロン水タンク内に納められており、上下2箇所のハニカムを境界として、1次系とボロン水が接している。通常運転時には、ボロン水と1次系水との水頭差と炉心流動抵抗とか釣合っている。事故時には、このバランスの崩れボロン水が水頭差によって1次系内に流入し、炉が停止する。この炉停止機能は、静的安全性という点で優れているものの、安定性に問題がある。本報は、下部ハニカム内の密度境界を安定化させる方法として、下部ハニカム中央温度をハニカム上下温度の平均値になる様に、主循環ポンプの回転数制御を行う平段を提案し、その有効性を、原子炉スタートアップ時、出力変化時について実験的に確認した。また、給水喪失時に、この制御が本来の固有安全性を失なうものではないことを確認した。
藤井 幹也*; 安濃田 良成; 村田 秀男; 与能本 泰介; 田坂 完二*; 久木田 豊
JAERI-M 91-076, 34 Pages, 1991/05
PIUS型炉においては1次系とポイズン系の界面に存在する密度境界層を安定に維持することが重要である。筆者らは、下部ハニカム内密度境界層の位置制御に対してハニカム全長間差圧が有効な指標になるものと考え、ハニカム差圧による循環ポンプ回転数フィードバック制御システムを開発し、その有効性を調査してきた。今回、比例ポンプ回転数制御によりループ差圧に生じる定常偏差を改善するため制御ロジックに微分項を付加し、定常並びに温度過渡条件でのシステム挙動を調べた。この結果、微分項の採用は制御性を著しく向上させ、スタートアップ、出力変更操作が容易に実施できることが確認できた。また1次系クーラー2次側への給水喪失模擬実験ではポンプ回転数に上限を与えることにより、炉の受動的停止機能を確保できることが確認できた。
渡辺 正; 朝日 義郎; 藤井 幹也*; 安濃田 良成; 田坂 完二*; 久木田 豊
Proc. of the 1st JSME/ASME Joint Int. Conf. on Nuclear Engineering,Vol. 1, p.315 - 320, 1991/00
固有安全(PIUS)炉の熱水力挙動を調べるため、小型の装置を用いて行われた給水喪失実験の解析を、THYDE-Wコードにより行った。THYDE-Wは軽水炉安全解析用に開発されたコードであり、PIUS炉の実験解析への応用は今回が初めてである。解析により一次系流量、ポンプ回転数、ポイズンタンク入口温度は良く模擬されたものの、ポイズンタンクから一次系への流入量、及び一次系ポンプ入口温度の低下が過大評価された。これは、ポイズンループ中の形状損失係数の過小評価が原因と考えられる。また、ポイズンタンクの冷却系を省略したため、タンク出口温度が過大評価された。さらに、感度解析により一次系内の最高温度、及びポイズン水の流入による温度変化は、ポンプ回転数の上限に比例することが確認された。このことは、安全な炉の停止のためには、ポンプの制御範囲を適切に設定する必要があることを示している。
藤井 幹也*; 安濃田 良成; 村田 秀男; 与能本 泰介; 久木田 豊; 田坂 完二*
Thermal Hydraulics of Advanced Nuclear Reactors, p.85 - 89, 1990/11
PIUS型炉を原理的に模擬した小型実験装置において、下部ハニカム全長間差圧により密度境界の位置制御を行い、その制御性能を調べた。本制御方式は、ハニカム内温度分布により定まる差圧を設定し、密度境界層の位置及び温度分布が変動することにより生じる差圧設定値との偏差をポンプ回転数にフィードバックし、常に密度界面における両ループ間の静水頭差をポンプ吐出圧でバランスさせるものである。比例回転数制御のみではポイズンループに生じるマノメータ振動がポンプの慣性のため収束せず大きな定常偏差が残る。この対策として制御ロジックに減衰項を付加した結果、定常運転のみならず、スタートアップや出力変更時の様に系内温度分布が大きく変化する過渡条件においても密度境界層を安定に維持することができ、PIUS型炉の操作においてハニカム間差圧が有効な制御指標となることが示された。
朝日 義郎; 若林 宏明*
Nuclear Technology, 72, p.24 - 33, 1986/00
被引用回数:3 パーセンタイル:40.89(Nuclear Science & Technology)原子力発電プラントの動特性解析コードTHYDE-Wを用いて、PIUS炉の事故時の挙動が解析されている。最初に、1つのPIUS炉のモデル化と定常設定とが記述されている。外乱がないとき、過渡解はこのようにして得られた初期解から逸脱しないことが確認されている。次に、ポンプコーストダウン,蒸気発生器給水トリップ,1次流量閉塞,ボロン希釈に対して過渡計算がなされている。それらは、PIUS炉の固有の安全性が制御棒スクラムなしに確保されていることを示している。しかし、プール水の1次系への浸入は、潜在的に熱衝撃が起るかも知れない。
朝日 義郎; 若林 宏明*
Transactions of the American Nuclear Society, 47, p.297 - 298, 1984/00
固有の安全性と充分な経済性とをもった小型炉は、次世紀における先進国及び発展途上国での電力選択肢の1つと考えられる。提案されている小型炉のなかに、ASEA-ATOMによるPIUS炉がある。25万KWeのPIUS炉について、安全解析部が開発したTHYDE-Wコードを用いて、その設計原理を吟味した。事故として(1)ポンプトリップ、(2)SG給水トリップ、(3)流量閉塞、(4)ボロン希釈を考えた。外乱の程度が大きい時、ケース(1),(2),(3)では、原子炉は自動的に停止した。ケース(4)では出力レベルのシフトが起った。PIUS炉はスクラム機構なしで、安全が確保されることがわかった。THYDE-WはPIUS炉の安全解析の強力な手段であることがわかった。